コンタクトレンズで使用されている素材のひとつであるシリコーンハイドロゲルは酸素透過率が高いのが特徴です。
酸素透過係数では非シリコーンレンズは15から35程度であるのに対し、シリコーンハイドロゲルでは110から150程度と大きな違いがあります。
従来型の非シリコーンレンズでは含水率を高めてそれらを補っていましたが、水分が蒸発しやすく装着時に目が乾きやすくなるため、早めに交換をするか目薬を利用するなどの手間を余儀なくされていました。
一方のシリコーンハイドロゲルを採用したレンズでは酸素透過率が高いことで従来の素材と比較して少ない水分でも目により多くの酸素を運ぶことができるだけではなく、乾燥にも強く丈夫で長持ちさせることに成功しました。
一部の商品では1層構造だけではなく、含水率をレンズ表面では高くしつつレンズコアでは低くして酸素透過性を確保しながらも快適なつけ心地を両立した商品も登場しています。また、これまでシリコーンハイドロゲルは2週間交換タイプの商品しかありませんでしたが、技術革新による独自に製法が確立され使い捨ての1dayタイプの生産も可能となり、ライフスタイルに合わせて選択できるようになりました。